翻訳 絵本 節税の鬼!【税理士によるタックスアンサー】

節税の鬼!【税理士によるタックスアンサー】

節税の鬼! 税理士が節税の相談に無料で対応します。

【62】 一人オーナー会社課税が廃止されました!

こんにちは。

今回は、先般決定された、平成22年度税制改正大綱から、
知っておきたい改正点の一つをご紹介します。

平成21年12月22日に「平成22年度税制改正大綱」が公表され、
その中でも特筆すべき改正点が、
「特定支配同族会社における業務主宰役員給与の損金不算入制度」、
いわゆる一人オーナー会社課税の廃止です。

ご存じの方も多くいらっしゃるかと思いますが、
この制度は一言で言えば、
オーナー一人が役員である会社に代表される同族会社について、
一定の場合、役員報酬の一部を経費にすることができないという制度です。

個人事業主の儲けは事業所得なので、
儲けの金額がそのまま所得税の課税対象になりますが、
個人事業主と実質的に変わらない一人オーナー会社のオーナーの場合には、
役員報酬(給与所得)として受け取るため、
給与所得控除を差し引いた後の金額が所得税の課税対象になります。

したがって、法人で役員報酬として経費に計上することができ、かつ、
個人でも給与所得から給与所得控除を差し引いて所得税を計算できるため、
個人事業主より有利な取り扱いになってしまいます。
一般に「二重控除」問題と言われています。

このように、実態は同じでも、
個人事業主という形をとるか法人役員という形をとるかで
税制上の不均衡が生じるため、
平成18年度税制改正で一人オーナー会社課税制度が設けられ、
一定の場合、
その給与所得控除部分は法人税の損金には認められないとされました。

しかし、今回の税制改正で制度が廃止されました。
税制改正大綱によると、
元々「二重控除」を是正するために作られた制度ですが、
是正するための手段としていかがなものかという疑問があったようです。

したがって、
今まで損金に認められなかった一人オーナー会社の役員の場合でも、
制度適用の心配をせずに、役員報酬を設定することができるようになりました。
平成22年4月1日以後に終了する事業年度から適用されるため、
今から設立しようとお考えの方や
役員報酬の改訂をお考えの方にとっては、検討に値すると思います。

ただし、今のところ今期限定の措置になりそうです。
税制改正大綱によれば、
平成23年度税制改正で制度について抜本的措置を講じる予定のため、
来期以降は税制改正に注意を払っておく必要があるでしょう。

以上、ご参考になればと思います。

【61】不要な固定資産があれば、除却しましょう

こんにちは。

今回は、意外と見落としがちな固定資産の除却についてご案内します。

■固定資産の除却とは何ですか?

□固定資産の除却とは、現在残っている固定資産を廃棄するということです。

固定資産の除却が行われた場合、原則として帳簿残高を
固定資産除却損で経費計上することができます。

■除却するためにかかった費用も経費に計上できますか?

□除却するためにかかった費用(例えば取壊し費用など)も、
もちろん固定資産除却損として経費に計上することができます。

■実際に廃棄するとなると、多額の取壊し費用がかかりそうです。
 実際に廃棄しないと経費が計上できないのですか?

□たとえ廃棄処分していなくとも、一定の資産の場合には、
現状の姿のままで帳簿残高から処分見込額を差し引いた残額を
固定資産除却損として計上することができます。

現状の姿のままで除却するため、「有姿除却」と呼ばれています。

例えば、簿価100万円の固定資産を有姿除却する場合、
処分見込額が5万円だとすると、
95万円を固定資産除却損として計上することができ、
利益から差し引くことができるのです。

取壊しや撤去費用もかからず、経費が計上できるため、
会社の所有する資産の中に有姿除却できるものがある場合は検討に値します。

■どのような資産が有姿除却できるのですか?

□有姿除却できる資産として、通達には以下のように示されています。

(1) その使用を廃止し、
    今後は事業に使用する可能性がないと認められる資産
(2) 特定の製品の生産のために専用とされていた金型などで、
    その製品の生産を中止したことにより、
    将来使用される可能性のほとんどないことが
    明らかな資産

つまり、有姿除却を行う場合には、
その資産が今後、使用されることが無いことが条件となります。
一時的な使用の停止等では、
除却損を計上できませんので注意してください。

■その他に除却費用を出さずに除却できるものはありますか?

□ソフトウェアも一定の場合、除却することができます。
 通達により、以下のような場合に除却が認められます。

(1) 自社利用のソフトウェアの場合
    
    そのソフトウェアによる業務が廃止され、
    利用しなくなったことが明らかな場合、
    又は他のソフトウェアを利用することになり、
    従来のソフトウェアを利用しなくなったことが明らかな場合

(2) 販売用のソフトウェアの場合
 
    新製品の出現、バージョンアップ等により、
    今後、販売を行わないことが社内稟議書や
    販売流通業者への通知文書等で明らかな場合

このように有姿除却やソフトウェアの除却は、
資金の支出を伴わない経費を計上できる点で、有効な節税方法と言えます。

ただし、その固定資産が今後使用される可能性がないという証明が
後の税務調査対策の上で重要となります。
その資産を有姿除却するに至った経緯・理由を具体的に記載した稟議書や、
役員会の議事録等を残すという方法も一つの方法です。

固定資産の中に思い当たるものがある場合は、
一度検討してみてはいかがでしょうか。

【60】 売上の締切日を利用して節税をしよう

こんにちは。
今回は、売上の締切日を利用する節税方法です。

■売上はどこからどこまでの期間を計上すれば良いのですか?

□通常、法人税は事業年度を単位として計算していきます。
例えば、4月1日から3月31日までの事業年度であれば、
3月31日までの全ての収入と支出を計算して、
決算と確定申告を行います。

取引先によっては、
20日締めや25日締めで請求書を作成している所もありますが、
締切日から決算日までの期間の売上(帳端売上)もピックアップし、
当期の売上に含めて計上する必要があります。

■締切日から決算日までに多額の売上があり、
 その売上を計上すると多額の利益が出るのですが、
 何か良い節税方法はありますか?

□決算日以前を売上締め日として、売上請求書を発行している場合、
その締め日を基準として、
その事業年度の収入と支出を計算することが通達で認められています。

ただし、以下のような条件があります。
(1) 商慣習その他その他相当の理由があること
(2) 締切日がその事業年度終了の日以前おおむね10日以内であること
(3) 締切日を毎期継続して適用すること

■売上は売上締め日で、仕入は決算日で締め切るということはできますか?

□売上を売上締め日としたならば、
仕入の締切日も売上に対応させる必要があるため、
仕入だけ決算日で締め切るということはできません。
もし、売上締め日は3月20日で、仕入を3月31日に締め切ったとすれば、
仕入分が11日分多くなってしまい、
売上と仕入が対応しなくなってくるからです。

■どのくらいの節税効果になるのでしょうか?

□締切日から決算日までの売上と仕入の差額分、
すなわち粗利益分だけ節税できるということになります。
また、忙しい決算作業の内、
帳端売上を拾い上げる手間を省けるという効果も生まれます。

ただし、毎期継続して適用することが条件であるため、
一度使うと経費を増やして節税をする効果は無くなります。
そのため、決算日間近に多額の売上が計上される場合など、
ここぞというときに一度検討してはいかがでしょうか。

【59】 消費税がかからない期間を増やして節税をしよう

こんにちは。
今回は、消費税がかからない期間を増やす節税方法についてご案内します。

消費税の納税義務があるかどうかについては、
2期前の売上及び固定資産の譲渡収入等の合計額(基準期間の課税売上高)で
判定されます。
基準期間の課税売上高が1,000万円以下であれば、
消費税がかからず、免税となります。

新規に設立した会社は、原則として、
第1期及び第2期それぞれの期首資本金が1,000万円未満の場合、
消費税がかからず、免税となります。

第1期と第2期には基準期間が存在しないので、
設立後2期間は消費税を免税とすることができるのです。

ただし、免税とできるのは設立後「2年間」ではなく「2期間」です。
そのため、12ヶ月+12ヶ月となるように
設立日から決算期までをできるだけ長くした方が、
税務上のメリットが多いと考えられます。

しかし、会社の状況によっては、
以下のように決算期までの期間を短くすることで
消費税をより節税できる場合があります。

仮に第1期を12ヶ月として設立した法人で、
設立後6ヶ月で課税売上高が500万円以下である場合、
決算期の変更をし、第1期は6ヶ月で決算を行います。

この場合、第3期において消費税の納税義務の判定をしますが、
消費税法の規定により、第1期の6ヶ月分が基準期間となります。

ただし、期間が6ヶ月のため、1年分に換算して判定する必要があります。
今回のケースでは、第1期の課税売上高が500万円以下のため、
1年分に換算しても1,000万円超とはなりません。
したがって、第3期も消費税を免税とすることができます。

すなわち、当初、免税期間12ヶ月+12ヶ月=24ヶ月でしたが、
6ヶ月+12ヶ月+12ヶ月=30ヶ月の免税期間を取ることができ、
6ヶ月分長く消費税を免税にできたという節税効果を生みます。

このように、消費税の節税には2期間の月数を長く取る方法だけでなく、
事業年度を短縮した方が有利な場合もあります。
ただ、デメリットもあります。
決算が1回分多くなるため、納税資金の用意や税理士への決算報酬など
結構コストがかかってくるのです。
自社の売上高や決算により発生するコスト等を把握しながら、
判断してみてはいかがでしょうか。

【58】 忘年会の費用を会社の経費に計上して節税をしよう

今年もそろそろ忘年会の準備をする季節となりました。
今回は、会社が忘年会の費用を負担する場合の節税方法についてご案内します。

■忘年会費用の税務上の取扱いを教えてください。

□会社が従業員の親睦や労働意欲の向上等を目的として、
忘年会、新年会等の行事を行うことは広く一般化していますので
これらの費用は福利厚生費として会社の経費に計上することができます。

ただし、下記の条件がありますので注意が必要です。

(1)役員、従業員の全員が参加すること
(2)忘年会の費用が常識的な範囲内であること

役員など、特定の人だけが参加する場合や、
特定の部署だけで行なう場合は福利厚生費には該当せず、
接待交際費又は参加者に対する給与となりますので、
まずは全従業員を対象とすることがポイントになります。

また、不相当に高額であれば福利厚生費として経費に計上することができません。
金額に関しては明文規定がありませんが、社会通念上で考えますと
お一人3,000〜5,000円程度が妥当なラインではないでしょうか。

■二次会の費用も福利厚生費になりますか。

□上記の条件を満たせば、一次会同様、
福利厚生費として経費に計上することができます。
ただし、二次会以降は全員で参加するということが難しくなり、
また、費用も高額になりがちですので、
その多くは接待交際費又は給与となることが多いと思われます。
二次会以降は会社負担ではなく会費制にされるのが良いかもしれません。

■会社の規模が大きく、忘年会等を一度に行うことが困難であるため、
課単位で行おうと思いますが、経費を計上する上で問題ありませんか。

□課単位で行っても問題ありません。
課単位で行うことについて、上述の相当な理由が存在することと、
忘年会が、単なる個人的な集まりではなく、
あくまでも課として、組織として行なわれることが条件となります。

この場合は、忘年会の領収書を保存しておくことはもちろん、
忘年会が開催されたことが分かる書類、
例えば、忘年会の開催のお知らせなどを保存しておき、
将来の税務調査へ備えましょう。

【57】個人名義の車両は経費になるの?

こんにちは、今回は、個人名義の車両についての節税です。

■現在、会社名義での社用車はありませんが、
個人名義の車両を持っていますので、会社の経費にならないでしょうか?

□お仕事に使用されているのであれば、会社の経費とすることは可能です。

■どんな方法がありますか?

□一般的に会社で買い取る方法と、会社が借りる方法があります。

まずは、会社側でその個人名義の車両を買い取る方法を説明します。
車両を買い取りすれば、車両の購入金額が減価償却として、
会社の経費で落とすことができ、車両諸経費も会社の経費とすることが可能です。

■車両諸経費ってどんなものが入りますか?

□車両を維持する上で必要な経費ですので、
例えば、保険料、自動車税、自動車重量税、ガソリン代、
高速代、車検費用などが考えられます。

■会社が借りるケースはどんな方法になりますか?

□個人名義のまま社用車として使用し、会社の経費とする方法です。
会社で使用している客観的な証拠を残すため、
「使用貸借契約書」を個人と法人間で作成しておきましょう。

ただし、売買契約を結んで、購入するという取引ではないため、
購入金額を減価償却として経費に落とすことは出来ません。

■使用料は払いますか?

□使用料を取ると、「賃貸借契約」となりますね。
賃貸借契約となると、会社側では経費となりますが、
個人側で使用料収入の所得が発生しますので、
所得税の確定申告が必要です。一般的にはあまり得策とは言えません。

■車両諸経費の全額を会社の経費として大丈夫ですか?

□例えば、プライベートで使用している車両が他にあって、
会社使用の車両が、明らかに会社専用で使用しているという状況であれば、
問題ありません。

ただし、1台の車両をプライベートとの兼用で使用しているケースなどは、
諸経費を100%を会社の経費として落とすことは難しいと思われます。

この場合、使用頻度などの割合に応じて按分することも可能です。

実際に個人名義のものを会社で使用される場合は、
使用状況などを考えて、どの方法が一番メリットがあるか、
事前に充分検討しましょう。

【56】記念品を使って役員へボーナスを払おう

今回は、記念品を使って上手に節税するポイントをお話しします。

みなさんは永年勤続者に対する表彰制度というものをご存じですか?

永年勤続表彰制度は、長い間会社に勤続した方への記念品を渡す形で、
福利厚生として実施されています。

実は、この制度を上手に使えば節税に使えるんです。

■この永年勤続表彰制度の税務上の取扱いを教えてください。

□記念品、招待旅行費で受彰者の地位に照らして
社会通念上相当と認められる額で支給されており、
かつ、おおむね10年以上の在職者に5年以上の間隔をおいて
支払われるものは給与として課税されません。

■ということは、会社側では福利厚生費として経費化でき、
もらった側では非課税ということですね。

□そうなります。ただし、何点か注意点があります。
記念品ですので、金銭を支給すると賞与として所得税、
住民税が課税されます。

■永年勤続表彰を役員のみの会社で実施しても大丈夫ですか?

□役員のみでも大丈夫だと考えられます。

ただし、従業員や役員を新しく雇ったり登用したときは、
同条件でこの制度が使えるようにしておきましょう。
今回のみ特別とみなされば、役員賞与となる可能性があります。

当然ですが、金銭で支払ってしまうと、
役員賞与となり、会社の経費にもなりません。

■記念品とはどんなものですか?

□ギフト旅行券などのいわゆる実際に利用きる物であれば、
金銭の支給とはなりません。

ただし、商品券などはチケットショップで換金できますから、
金銭の支給と見られます。

よって、ギフト旅行券であったとしても、
その旅行券を使って相当期間内に旅行に行ったという事実
(旅行会社の領収書等)が分かるように、
会社に書類を保存しておきましょう。

この制度は役員のみでも利用できる制度ですので、
法人の経費となり、かつ、所得税、住民税がかからない、
いわば5年間隔の臨時ボーナスのようなものですから、
上手に使って節税につなげましょう。

【55】 スポーツジムの年会費で節税をしよう

今回はスポーツジムに支払う年会費に関する節税です。

■スポーツジムに支払う年会費の取り扱いを教えてください。

スポーツジムに支払う年会費は、
そのスポーツジムを誰がどのように利用するかによって、
給与、福利厚生費と課税のされ方が変わってしまいます。

特定の役員や従業員のみが利用する場合は、
年会費の支払いは、その役員や従業員に対する
現物給与となり、所得税が課税されてしまいます。

その場合は、会社で源泉徴収をする必要がでてきます。

■どのようにすれば給与として課税されないのですか?

特定の役員や従業員が利用するのではなく、
全員が同じ条件で利用できるようにしておくなど、
社会通念上一般的なルールで分け隔てなく運用がされていれば、
給与として課税されないでしょう。

例えば、就業規則に福利厚生規程を設け、
特定の対象者だけが利用する状態でないことを明らかにし、
使用承諾書などの実際の運用状況がわかる報告書を作成し、
役員や従業員の全員に分け隔てなく利用させていることを示せば、
税務調査でも対応できるでしょう。

■従業員がおらず、社長一人の会社や、夫婦など親族のみの会社が
スポーツジムに支払う年会費は、全額経費に落ちるのでしょうか?

先ほど述べたように就業規則に福利厚生規程を設け、
規程通りに利用するなどしておけば、
スポーツジムに支払う年会費も全額経費として認められるでしょう。

そのために、事前に充分な準備をして、節税に役立てましょう。

【54】役員退職金の分割支給はできるのでしょうか?5

今回は、役員退職金の分割支給を利用した節税についてご案内します。

通常、役員退職金は一括で支給され、その支給額の全額を経費に計上します。
しかしながら、役員退職金は、金額が高額となる事が多く、
資金繰りの関係で、複数の事業年度にわたって役員退職金を分割支給するという
ケースは少なくありません。
このような場合、総額を一括で経費に計上できないのでしょうか。

法人税法によると役員退職金が経費に計上できる時期は、
原則、株主総会の決議等により、
その額が具体的に確定した日の属する事業年度とされています。

そのため、分割支給の場合にも、総額が具体的に確定した年度において
一括で経費に計上できるということになります。
ただし、この場合には次の2点に注意が必要です。

※1:退職金の総額を株主総会等の決議で確定しておく

 先述したとおり、役員退職金が経費として認められるのはその額が具体的に
 確定した事業年度です。
 
 確定した事実を明らかにするために、
 経費に計上する事業年度において株主総会等で決議し、
 議事録で文書として残す必要があります。

※2:分割支給期間が長期にならないようにする

 支給期間が比較的長期になる場合には、
 退職金の総額を一括で経費におとすことが認められないケースがあります。
 というのも、分割期間が長期にわたると退職年金とみなされる
 可能性があるためです。
 
 退職年金は支払った年度でのみ経費に計上することができますので、
 総額を一事業年度に一括で経費に計上することはできません。
 
 また、退職金と比べ、退職年金は受給者の所得税や住民税の
 納税負担は一般的に多くなり、受給者にとって不利になる可能性があります。
 
 退職金か年金かの判断基準ですが、税法は明文の取り扱いを置いていません。
 しかし、支給期間が何年にもわたり、株主総会等で分割支給の旨の決議がなく、
 分割払いの合理的な理由が明らかでないような場合には、
 年金と認定されるおそれはあるでしょう。
 
このように上記の2点に気をつけることにより、分割支給の場合であっても、
株主総会の決議時に退職金の総額を一括で経費に計上することができます。
 
役員退職金は金額も高額となる場合が多く、節税効果が高いものですので、
経費に計上するタイミングや金額等をしっかり検討しましょう。

【53】法人税額が還付される?5

昨年9月のリーマンショック以降の世界の経済は急速に悪化し、
100年に一度の大不況といわれています。

これに伴い、昨年度末から業績悪化が顕著になってきています。

昨年度の決算では、業績が順調に推移し黒字であった企業が、
今年度は赤字になっている会社も出始めています。

そのような場合に、活用できる『欠損金の繰戻し還付』
という制度をご存じでしょうか?

通常、会社が赤字になった場合の特例として、
その赤字を翌期以降7年間の黒字と相殺が可能となる、
青色欠損金の繰越控除があります。

これはよく知られている制度ですね。

設立後5年以内の会社(※)は、赤字になった場合に、
翌期以降に繰り越すのではなく、前期の黒字と相殺して、
前期の法人税を還付してもらうことが可能となっています。

これを、欠損金の繰戻し還付といいます。

なお、この欠損金の繰戻し還付は次の要件を満たしている場合に適用されます。

(1) 前事業年度(前期)および欠損事業年度(当期)
    ともに青色申告書を提出していること
(2) 欠損事業年度の確定申告書を期限内に提出していること
(3) (2)の申告書と同時に欠損金の繰り戻しによる還付請求書を提出していること

欠損金(赤字)を生じた事業年度とは、その分お金が出て行っているはずです。
つまり、資金繰りが悪化していて、追加運転資金の調達が必要な状態になって
いる可能性が高いといえます。

このとき直ちに税の還付を通じて、中小企業の資金支援をおこなう
欠損金の繰戻し還付制度は、中小企業の育成の観点からも
適時性・即効性があり、望ましいものと言えますね。


※2009年度税制改正により、設立後5年以内の会社だけではなく、
中小法人等(※1)については、平成21年2月決算から、この繰戻し還付
を適用することが可能となりました。

(※1)中小法人等
(1)資本金の額等又は出資金の額が1億円以下である普通法人
(2)資本又は出資を有しない普通法人  (3)一般社団法人等 
(4)人格のない社団等(5)一定の協同組合等  (6)公益法人等
(7)特定医療法人

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