こんにちは。
今回は、先般決定された、平成22年度税制改正大綱から、
知っておきたい改正点の一つをご紹介します。
平成21年12月22日に「平成22年度税制改正大綱」が公表され、
その中でも特筆すべき改正点が、
「特定支配同族会社における業務主宰役員給与の損金不算入制度」、
いわゆる一人オーナー会社課税の廃止です。
ご存じの方も多くいらっしゃるかと思いますが、
この制度は一言で言えば、
オーナー一人が役員である会社に代表される同族会社について、
一定の場合、役員報酬の一部を経費にすることができないという制度です。
個人事業主の儲けは事業所得なので、
儲けの金額がそのまま所得税の課税対象になりますが、
個人事業主と実質的に変わらない一人オーナー会社のオーナーの場合には、
役員報酬(給与所得)として受け取るため、
給与所得控除を差し引いた後の金額が所得税の課税対象になります。
したがって、法人で役員報酬として経費に計上することができ、かつ、
個人でも給与所得から給与所得控除を差し引いて所得税を計算できるため、
個人事業主より有利な取り扱いになってしまいます。
一般に「二重控除」問題と言われています。
このように、実態は同じでも、
個人事業主という形をとるか法人役員という形をとるかで
税制上の不均衡が生じるため、
平成18年度税制改正で一人オーナー会社課税制度が設けられ、
一定の場合、
その給与所得控除部分は法人税の損金には認められないとされました。
しかし、今回の税制改正で制度が廃止されました。
税制改正大綱によると、
元々「二重控除」を是正するために作られた制度ですが、
是正するための手段としていかがなものかという疑問があったようです。
したがって、
今まで損金に認められなかった一人オーナー会社の役員の場合でも、
制度適用の心配をせずに、役員報酬を設定することができるようになりました。
平成22年4月1日以後に終了する事業年度から適用されるため、
今から設立しようとお考えの方や
役員報酬の改訂をお考えの方にとっては、検討に値すると思います。
ただし、今のところ今期限定の措置になりそうです。
税制改正大綱によれば、
平成23年度税制改正で制度について抜本的措置を講じる予定のため、
来期以降は税制改正に注意を払っておく必要があるでしょう。
以上、ご参考になればと思います。





